喘息とは空気の通り道(気道)がアレルギーにより慢性的な炎症を起こす病気です。
炎症を起こした気道は狭くなり「ひゅーひゅー」「ぜーぜー」といった症状を引き起こします。
また炎症を起こした気道の壁は通常より敏感になっており、様々な刺激(冷たい空気・煙・花粉・ほこり・カビなど)に反応し気道の壁が腫れ、症状を悪くするきっかけになります。
喘息は以前は命に関わる怖い病気として恐れられていましたが、気道の炎症を根本から治める治療薬(吸入ステロイド)が登場してからは、その絶大な効果によりほとんどの喘息患者さんは日常生活に大きな支障なく過ごせるようになりました。
その他、持続的に気道を広げるようなお薬をステロイドに加えて吸入したり、アレルギーに関わっている物質をブロックするようなお薬を内服したりします。
ぜんそくは気道の炎症によって起こります
喘息患者さんの気道は症状がない時にも慢性的に炎症を起こしていると言われており、日頃から「炎症を鎮める」治療を続けておくことが重要です。
発作が起こるとお薬を使い、一時的に症状が良くなるとお薬を中断してしまうというパターンに陥りがちですが、気道の炎症のコントロールが不十分な状態で長い年月が過ぎると、次第に気道の壁が厚く硬くなり、薬剤を使用しても十分に広がらず、慢性的に「ひゅーひゅー」「ぜーぜー」といった症状が続くようになります。
この現象は気道のリモデリングと呼ばれています。
普段の症状を抑えることとともに、この長期的に起こるリモデリングを防ぐことが喘息治療の大きな目的です。