2014年10月にスギ花粉症に対する舌下免疫療法が日本でも開始されました。
1日1回スギ花粉のエキスを舌の下にふくんでから2分後に飲み込むというこの治療法は、花粉症に対するより根本的な治療で、しかも重いアレルギー反応が少ないことから非常に期待されてきました。
一方で、毎日少なくとも2年以上は服用が必要なことや、治験では2割前後の方に効果がないという結果が出ており、実際の薬剤販売開始後の効果が注目されています。
そのような中で2014年10月から2015年1月の間にこの治療を受け始めた人102人を対象に厚生労働省の研究班が行った調査結果が発表されました。
結果については下図の通りで、およそ8割前後の方には効果がみられ、1/4の方に「とても効いた」という自覚があったとのことでした。
一般的に舌下免疫療法は開始後2シーズン目の方がより効果が出てくることがわかっており、
2016年の花粉飛散時期にはより効果を実感される方が多いのではないかと思います。
毎年花粉シーズンになると、症状を抑えるために種々の治療が必要で大変という方、
花粉症自体や、薬の影響で集中力が低下し困っておられる方、
花粉症に対するより根本的な治療法として、一度舌下免疫療法を検討されてもよいかもしれません。